銀兎文庫::novels1
最近、世界はとても綺麗だと思うようになった。
昔はそんなこと考えたこともなかったのに、今は、眼に映り五感で感じる色んなものが僕を和ませる。
冬の朝焼けの雲、春の昼の木陰。
君が隣にいないとき、この世界を君が守ってくれている。
だから、僕が全身で感じる全ては君なのだ。
風の強い午後も、夜半の静寂の音も。
僕を包む全ては君と同じもの。
そりゃぁね、やっぱり、あんまり寒い夜とかは、君と笑いあって過ごせたらと…思うこともあるけれど、君の隣に潜り込んで、眠る君の睫とかを眺めながら夜を過ごすっていうのもなかなか悪くないし? また夏至がきて、君が目覚める時の事を想像するのも結構楽しかったりね。
君が世界を守ってくれているのだから、せめて僕はその間、君の眠りを守っていたいと思うんだよ。
夜空の星座に天使がいないのには、空にいるままでは何もできないから。
人が天使を星座にしなかったのは、彼等が側にいてくれるから。
僕の家には、僕以外誰も入ってはいけない部屋があって、
その中にはとっておきの宝物が眠っている。
でもこれは僕だけのお伽話。
神様よりも天使を選んだ僕の Angel tale。
Ende.
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ginto-bunko