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「せっかくエヴァでカヲルを手の中に掴んでるんだから、そのまんまレイも掴んでさっさと逃げちゃえよぅ(T~T)」
 私は、24話のあの遺言のシーンで、シンジ・カヲル・レイの3Pカケオチをして欲しかったクチです。

 今思っても、24話は物凄く設定が煮詰められていたと思います。シンジには確かに逃げ場がなかった。個人的感情を抜きにすれば、人間にとってカヲルは明らかに「殲滅するべき使徒」で、状況は八方ふさがりだったし、シンジがカヲルを殺さざるを得なかった状況って、ホント「仕方なかった」と思うデス。
 けど、どうしても、一つだけ。
 確かに殲滅されないといけなかった使徒ですが、今カヲルを瞬殺しないと1秒後にリリスや弐号機と合体する、ってほどには時間的に切羽詰まってなかったように思いました。切羽詰まっていたのは、むしろ「シンジの気持」と、「シンジの立場」と、「状況」と、そして「見ているこっちの気持(<笑)」の方で、決して「時間」ではなかったと思うので、余計にそう願ったのでしょう。(…制作サイドが一番切羽詰まってたのは「時間」だったと思いますが(笑))

 私は実は、シンジの「往生際の悪さ」がかなり好きで、自分が死にかけてても「殺される方が殺すよりもいい」っていうところに凄く共感してたんですよね。アニメはヒーローとヒロインを求めるものなのかも知れないんだけど、実際には人の物語のはずだと思うから、そういう、「敵? そんなんバサーっと殺して終わりやーん」みたいな勧善懲悪ノリはあんまり興味を持てないのです。
 できれば、シンジにはもっとカヲルや自分を取り巻く状況に対してじたばたとあがいて泣き喚いて我がままをぶつけてみて欲しかったなーと思うのです。


 それからそれから。


 エヴァのパロディでは何故か、カヲルはレイやアスカやトウジとかの「シンジの周辺にいる他の人」と敵対関係に描かれることが多いような気がします。同人誌もその傾向があると思うのですが、ネット同人のエヴァパロは、本当にそういう傾向が強いように思います。
 私は以前からそれがとても不思議でした。でも、上手く言えないんですが、それが不思議なのは「私がカヲルファンだから」ではないと思うんですよね。

 多分、アスカとカヲルが敵対的に捉えられているのは、本家であるガイナから出ていたCDドラマとかの影響が強いのだろうと思います。
 でも、じゃぁレイやトウジとかとまで仲が悪気に描かれていることが多いのはナゼ?
 うーん、こればっかりは、本家がどうした、とかはあんまりない気がします。特にトウジは、実際にはカヲルと一切接触なかったわけだし。
 まぁ、トウジみたいなタイプは確かに、カヲルが不可解だろうとは思うし、ちょっと頑迷なところもあるタイプだと思うけど(笑)、反対にトウジは見る眼も持ってると思うので、「苦手」ではあるだろうけど、決してカヲルが「嫌い」ではないように思うのです。
 それと、レイちゃんとカヲルの接触って、殺された1番目チャンの瞳にカヲルが映っていたのと、3番目チャンとの「同じだね」「あなた誰」な会話と最期の見つめあいのシーン、それから映画でのシーンだけですよね。ううみゅ、この最初の「あなた、誰」っていうのが、人によって受けとめ方が違うってことなんでしょうか。
 私はこの「あなた誰」のシーンは、キレイ過ぎて意地悪っぽいカヲりんの表情と、いきなり「知らないけど同じ」な相手の出現に戸惑ってちょっぴり警戒チックなレイレイが可愛くて、非常に「うっとりぽー(*T▽T*)」だったのですけども(笑)(もしかして単にヲレの眼が欲望で曇っていただけなのか!?(^^;))


 ともかくも。
 この2つの事があったので、このネタができたわけです。
 単純にいえば、テーマは「シンジのわがまま」「カヲルのわがまま」、そして「レイのわがまま、発生希望」(笑)

 我がままって、一般的にはあまりよいものとはされてないですけど、物凄く広範な意味を持ってると思います。好きな人が自分にだけ我がままを云ってくれるのは、結構嬉しかったりしませんか?
 でも、24話の「わがまま」は、なんか凄くツボだったのに、同時に物凄くもどかしかった。
 確かにカヲルの「シンジみたいな存在がいるリリンなら、自分が死んで未来を譲ってもいい」と思った部分は、そりゃもーグっとキましたが、同時になんかものすごーく素朴な疑問も感じたわけです。
 カヲル!
 シンジに殺されたいっちゅーのは、ある意味理解できるとこもあるわがままやけど、そんなこと希望されたシンジにすればたまったもんじゃなかったと思うぞ(^^;)
 それにシンジ!
 アンタも簡単にカヲルの口車に乗せられる前に、ちょっとくらい「キレて」みてもよかったと思うぞ!

 本当は、最初カヲルとレイを交代で眠らせる設定だったのですけど、それだとあんまり話が長くなってしまって、自分でも曖昧になりそうな気がしたので、レイちゃんには「前向きなわがまま」の役割でいてもらいました。
 ただ、私はカケオチ派でありながら同時に人外フェチでもあるので、「世界を支えるために交代で眠る使徒組チャン」という部分には、我ながらちょっぴり未練が残……(笑)
 人様の作品を貪欲に読みあさるのと同じくらいざくざくと筆が進めばねぇ。(<殴)
 つくづく、自分の遅筆さ&構成力の欠如が悔やまれます。
 でも、この銀兔文庫は、カヲル・シンジ・レイで全三部の予定のつもりなので、「3P」のリベンジはまた今後に希望を…(げふげふん)
 3Pな方、是非一緒に桃源郷をめざしませう(笑)


 最期になりましたが、インスパイアされた作品があることを告白しておきましょう。
 ネットで知り合って仲良くさせていただいている方お二人のお話に、物凄くハマってしまったりしてまして。
 御本人達に内緒で捧げてしまおうと目論んでます。
 もやもやとしたイメージが、お二人のお話で形をとり始めてくれたので、こうしてなんとか最期まで書けました。
 自分でも書ききれていない部分もまだあるのですが、下手にこねまわし過ぎて鮮度が落ちる前に、と(笑)
 お一人は、シ●ダ様。この方のカヲルとレイに、もうグラグラ!理性が飛んでしまいます。
 もうお一人は、アリ●ラ様。この方の言葉の並びはまるで麻薬です。
 お二人とも、これからも眼幅ヨダレを誘うカヲルちゃんを書いて下さいね!(<は?(^^;))


 読んでいただいた皆様、どうもありがとうです。
 今回、(今回も、かな?(^^;))時間足らずで非常に拙いと思うんですけど、買ってまで読もうと思って下さった方に、少しでもお気に召していただけたかなぁ。
 そうであれば嬉しいな、というのが、今回の「私のわがまま」かも。


2001.08.11.   タカノ.




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